星団暦26世紀末。惑星プラムでは、反戦派による連続爆破テロ事件が発生していた。
私の名前はカリンと言い、フィグラーレ領民政府の代表だ。
今日は重要な用件があるらしく、プラム星内の全領民政府代表が私の元に集まった。
「で、用件は何ですか?」
「我々はリルバーン帝国から独立したいと考えています。ですが、それには貴女の支援が必要です」
彼は何を言っているのだろうか? 私に独立を支援しろとでも言うのか。
「私はリルバーン皇族の親戚ですよ。親戚は必死になって人類の居場所を確保しようとしているのに、私だけ逃げろと言うのですか?」
「一連の爆破テロをどうするつもりです? 領民は人類の都合だけで在来種を排除することに反対しています」
仮にそうだとしても、私は親戚を、人類を裏切ることは出来ない。
「これは私達だけの問題ではありません。人類全体の問題なのです。ところで、私たちの艦隊保有量は知っているのよね?」
「はい、帝国の一割ほどです」
「もし、私達が独立したら、何千、何万という人が死んでいくかもしれません。ネストへの攻撃計画に支障をきたします」
「…………」
これで諦めてくれないだろうかと思っていた。私も人類と在来種が戦うのは辛い。早く終って欲しい。そのためにも我々は戦うしかないのだ。
「しかし、我々は反戦派に狙われているのですよ。次に暗殺されるのは貴女かもしれません」
確かに私も死にたくない。しかし、私は親戚一同に良くしてもらっていた。そんな親戚を裏切ることが出来るだろうか? いや、できない。私は絶対に協力はしないと心に決めた。
そのとき、部屋の扉が開き、私の元へやってきた。
「カリン殿下。先ほど、また爆破テロがありました」
「な、何ですって。詳しく説明しなさい」
要点を説明すると、本日、帝国首都クリストスで領民政府代表級会議が開催されるのだが、私はここで話し合いをするため、その会議に代理を送っていた。しかし、代理がクリストスへ向かう途中に爆破テロが起きたのだった。
私は恐しく感じた。私は狙われている。今回は失敗だったかもしれないけど、次こそは殺される。私はそれ以上何も考えられなくなり、落ち着きを取り戻した時には、独立することを約束し、中継で独立宣言を行うまで五分しかなかった。
私は絶対に親戚を裏切ることはしないと決めていた。決めていたのに……自分が狙われていると聞いただけで、私の心は揺れてしまっていた。親戚一同一緒になって戦っていたのに、私は逃げてしまっている。そんな私を許してくれるだろうか。もし、許してくれても、私が逃げたことは消えない。
私は神がいるのなら、自分が生まれた理由を聞いてみたかった。私は親戚に良くしてもらっていたのに、迷惑しか掛けていない。もう、産まれてくるべきではなかったとしか思っていなかった。
そして、私は中継が始まったにもかかわらず、泣き出してしまった。もう、何がなんだか分からなくなっていた……………